2024-09-01

【1001 miglia】振り返り

 1001 migliaを走ってみての振り返りをまとめます。

行程表

以下が今回の行程表です。各コントロールの到着時刻(In行)はQRコードの読み取り時刻から、出発時刻(Out行)はGarminのログから取得しました。シークレットコントロール(*CT行)の時刻はあまり正確ではありません。また難易度は主催者が事前に発表していた難易度になります。

制限時間を十分使う想定で登りの多い高難易度区間を14km/h、低難易度区間を17km/hで計画を立てましたが、マシントラブルの発生したStage 11,12、眠さでペースが上がらなかった最終Stageを除いて、概ね計画通りに走ることができました。一方、各コントロールの滞在時間は30分で計画を立てましたが、疲労が溜ってくる終盤では1時間ほどの滞在となりました。まあでも全般に計画通りに走れたと言っていいと思います。

区間距離 累積距離 Up 難易度 予定速度 予定時刻 実際時刻 実際速度 クローズ 貯金
Start 0.00 0.00 0 0 0 8/16 18:00 8/16 18:00 8/16 21:00 3.0 Parabiago Partenza
St.1 In 112.40 112.40 561 2 20 8/16 23:37 8/16 22:59 22.6 8/17 3:00 4.0 Castellania Coppi
Out 8/17 0:07 8/16 23:15
St.2 In 53.50 165.90 499 1 20 8/17 2:47 8/17 1:35 22.9 8/17 6:45 5.2 Casella Ligure
Out 8/17 3:17 8/17 2:00
St.3 In 92.20 258.10 1302 2 17 8/17 8:43 8/17 6:39 19.8 8/17 13:45 7.1 Deiva Marine
Out 8/17 9:13 8/17 8:12
St.4 In 116.50 374.60 2786 4 14 8/17 17:32 8/17 16:23 14.2 8/18 4:00 11.6 Gorfigliano
Out 8/17 18:02 8/17 16:50
St.5 In 116.10 490.70 1252 3 16 8/18 1:17 8/18 0:00 16.2 8/18 14:30 14.5 Pontedera
Out 8/18 5:30 8/18 4:54
CT.6 In 84.00 574.70 14 8/18 11:30 8/18 11:30 12.7 8/18 21:00 9.5 San Giminiano
Out 8/18 11:40 8/18 11:40
St.6 In 40.60 615.30 1938 4 14 8/18 14:34 8/18 13:37 20.8 8/18 23:30 9.9 Castelnuovo Berardenga
Out 8/18 15:04 8/18 14:20
St.7 In 60.20 675.50 922 3 14 8/18 19:22 8/18 18:11 15.6 8/19 4:30 10.3 S. Quirico d'Orcia
Out 8/19 3:00 8/19 3:14
CT.8 In 57.40 732.90 14 8/19 7:06 8/19 7:06 14.8 8/19 10:00 2.9 strada provinciale SP4
Out 8/19 7:16 8/19 7:16
St.8 In 50.10 783.00 1520 3 14 8/19 10:50 8/19 9:37 21.3 8/19 14:00 4.4 Bolsena
Out 8/19 11:20 8/19 9:50
CT.9 In 105.00 888.00 14 8/19 18:50 8/19 17:52 13.1 8/19 23:00 5.1 Passignano Sul Trasimeno
Out 8/19 19:00 8/19 17:55
St.9 In 26.20 914.20 1760 4 14 8/19 20:53 8/19 19:11 20.7 8/20 0:30 5.3 Tavarnelle Sant' Eusebio
Out 8/19 21:23 8/19 19:38
St.10 In 81.30 995.50 825 3 16 8/20 2:27 8/20 1:22 14.2 8/20 7:30 6.1 Matassino
Out 8/20 2:57 8/20 4:22
St.11 In 54.10 1049.60 1185 3 16 8/20 6:20 8/20 8:55 11.9 8/20 13:00 4.1 Dicomano
Out 8/20 6:50 8/20 9:15
St.12 In 48.30 1097.90 1171 3 16 8/20 9:51 8/20 13:32 11.3 8/20 16:30 3.0 Pallazuolo Senio
Out 8/20 10:21 8/20 13:55
St.13 In 55.60 1153.50 207 1 17 8/20 13:38 8/20 17:04 17.7 8/20 21:00 3.9 Lugo
Out 8/20 14:08 8/20 18:55
St.14 In 95.30 1248.80 228 2 15 8/20 20:29 8/21 01:19 14.9 8/21 5:00 3.7 Massa Finalese,
Out 8/21 5:00 8/21 4:59
St.15 In 69.50 1318.30 208 1 17 8/21 9:05 8/21 9:21 16.0 8/21 10:30 1.2 Pieve Coirano
Out 8/21 9:35 8/21 10:14
St.16 In 77.20 1395.50 278 1 17 8/21 14:07 8/21 15:11 15.6 8/21 17:30 2.3 Sorbolo Coenzo
Out 8/21 14:37 8/21 15:33
St.17 In 91.10 1486.60 311 1 17 8/21 19:59 8/21 19:56 20.8 8/22 0:00 4.1 Fombio
Out 8/21 20:29 8/21 21:06
CT.18 In 73.00 1559.60 17 8/22 0:46 8/22 1:12 17.8 8/22 6:00 4.8 Zerbolo
Out 8/22 0:56 8/22 1:16
Goal In 50.70 1610.30 442 1 17 8/22 3:55 8/22 6:19 10.0 8/22 8:00 1.7 Parabiago Arrivo

コース全般について

1600kmで16000m Upというのは難コースであるには違いないです。今回、出走404名、時間内完走282名、完走率70%弱だったそうです。このコースに挑む時点で皆それなりの走力をお持ちでしょうからやっぱり完走は難しかったと言えると思います。

ただ、自分が走った印象としては絶望的にキツいというほどではなかったです。走力勝負で正面突破せずとも、事前の準備とペース配分で十分対応できるんじゃないかという印象です。1001 migliaは平均12km/hで走れれば時間内完走できる計算です。私の場合、序盤を通常ブルベのペースで走ってしまい大変消耗しましたが、途中から12km/hを意識して走るようにしたことで体力を温存して走ることができました。

恐らく、RMに慣れていない人は低速度でウルトラロングを走った経験があまりないと思います。私もまさにそうで「12km/hで十分」と頭では分かっていても、「そうはいっても走れるところでは速く走って、休息の時間を確保しないといけないんじゃないか」などと考え、なかなかペースダウンすることができませんでした(特に序盤)。

そういう戦略的なペース配分も大切ですが、その前段階として「山岳コースでもずっと走り続けられるペース」みたいなものを掴んでおくと、計画立案に有効なのではないかと思いました。

食事、宿泊

今回の1001 migliaは、私にとって2019年のPBPに続いて2回目の海外ブルベでした。そのため、基本的にPBPの経験を元に計画を作りました(つまり、食事も仮眠も基本コントロールで済ます)。が、コントロールの充実度はPBPと1001 migliaでは大きく違っており、この点は誤算でした。まあ、6500名が出走するPBPと、400名が出走する1001 migliaで規模が違うのは当然ですね。

PBPではコントロールごとに食事、軽食、自由に選んで摂ることができましたが、1001 migliaでは食事が用意されているコントロールでも、パスタ、パン、フルーツのセットのみ、軽食のみのコントロールではパンないしフルーツのみの提供で、コントロールの食事のみで走り切るには量、質とも不十分でした。(質は味という意味ではなく、タンパク質などバランスという意味です。)


コントロールでの食事例(正確にはこれはスタート前の食事)

そのため、走行中にバー、レストラン、スーパーなどで補給する必要がありますが、私の場合、初めてで要領をつかめず期待したような補給ができませんでした。「スーパーで調達できたらいいな」と探しながら走っていましたが、イタリアのスーパーって日本と違って買って即食べられるようなものはほとんど売っていないんですね。弁当、惣菜のようなものは全くなく、パンも調理パンは全然なく、具材もないただ大きいパンが食べきれない量で売っているだけ。結局、フルーツかお菓子、あるいはその"ただのパン"しか購入できませんでした。

いくつかバーにも入りましたが、選び方が悪かったのか、アイス、サンドイッチ、コーラくらいしか補給できず。


バーでの補給

大会通して、特にタンパク質が補給できず、体重を3.5kg落としてしまいました。

また、仮眠所についても、PBPでは多数の仮設ベッドが用意されているコントロールがいくつかありましたが、1001 migliaではそういうものはほとんどなく、基本固い床の上、場合によっては(半)屋外での仮眠となりました。私の場合、幸い1箇所ホテルを確保していて、そこでゆっくり休むことができましたが、コースを通じて宿泊計画を立てていればもう少し余裕をもって走れたのではないかと思います。

今回、食事、宿泊については、力技で乗り切った感じで、自分自身正解は持ち合わせていませんが、今後研究が進んでノウハウが蓄積されていけば、もう少し完走率が上がっていくのではないかと思います。

事前のトレーニングについて

私の場合、ずっとTrainerRoadをやってきました。これにより基礎体力がついたのは間違いないと思いますが、使用する出力域が全然違うので、実際どれだけ役に立ったかは分かりません。

実走という意味では、BRM503八戸1000、BRM413ぐるっと伊豆イチ400が役に立ったと思います。

八戸1000は奥入瀬、八幡平をがっつり登った後に、三陸、宮城、福島を登っていくトータル10000mアップのコースで、自分がそれだけのコースを走った際にどんなペースになって、身体にどんなダメージがでるのかを掴むことができました。今回、ほぼ事前の計画通りのペースで走ることができましたが、八戸1000の経験が大きかったと思います。また、八戸1000ではお尻の痛み、日焼けで苦しみましたが、その経験を活かし対策することができました。

伊豆イチ400についても同様で「1001 migliaの海岸線のアップダウンは西伊豆に似ている」と聞いた際に、西伊豆のような連続するアップダウンを攻略するにはどう走ったら良いかをイメージすることができました。

総じて、イタリアは日本と似た地形が多いと思うので、予め日本で似たようなコースを走っておくことで計画立案やトラブルの未然防止に役立つと思います。

装備について

PBPではコントロールで予備チューブを購入できたり、バイクの修理をしてもらえたりしましたが、1001 migliaでは基本的にそういうものは全くありませんでした。また、コンビニのような店舗も全くありませんので、保守パーツは自分で用意する必要があります。

欧州の参加者ならばサポートカーを用意してそこに用意しておくことができますが、日本からの参加者でそこまで出来る人はなかなかいないでしょうから、バイクに搭載して走るか、ドロップバックに入れておくかすることになります。

コントロールでの充電は期待できないと考え(実際どこのコントロールでもコンセントはいつもいっぱいで充電は全くできませんでした)、モバイルバッテリーの容量には注意しました。ドロップバッグに充電済みのバッテリーを入れておき、600kmごとに50000mAhを用意するようにしました。結果的に、これで道中バッテリー残量を気にせず走ることができましたが、ちょっと多すぎました。30000mAhくらいで十分だったと思います。



コントロールでの充電スペース

また、補修用の部材も用意しておくとよいと思います。実際、私のバイクで起きたスポーク折れのようなアクシデントを自分で修理するは難しいと思いますが、応急処置に使えるような工具、部材があると、もしものときに役に立つかもしれません。

補給食としては、日本から

  • ゼリー飲料 x 6個
  • カロリーメイト(ブロック) x 6箱
  • 塩タブレット x 2袋
  • ブラックガム x 1ボトル

を持ち込み、1/3ずつ バイクのバッグ、ドロップバッグ1,2に詰めて臨みました。

ゼリーは摂取しやすくて良かったですが、カロリーメイトはイマイチでした。ゼリー飲料だけだと重量的に重いと思ってカロリーメイトを混ぜてみたんですが、口の中の水分を吸ってしまって非常に食べにくかったです。結局走行中はほとんど食べず、就寝前の栄養補給として摂取しました。

塩タブは悪くはなかったですが、味が強くて喉が乾くので、水が貴重な区間では摂りにくかったです。

ガムは眠け覚ましによかったです。現地で購入できるようなところはほとんどなかったので日本から持っていって正解でした。

ウェアは、ずっと暑かったので、ほとんど気を使わなかったです。半袖ジャージ、ショーツに、日焼け対策としてアームカバー、レッグカバーを着用しましたが、昼夜ともほとんどそれで走れました。ただ、仮眠所がちょっと寒いので仮眠時用の上着などはあるといいかもしれません。あと、時折強い夕立が降るので雨具もあった方がいいと重います。

その他、もう少し準備しておけばよかったこと

イタリア語
会話ができるレベルとは言いませんが、挨拶程度は勉強しておけばよかったと思いました。思った以上に英語が伝わらない人、というかイタリア語しか分からない人が多かったです。ローカルのお店の人は大体そうですし、コントロールのボランティアの方もほとんどイタリア語のみだったように思います。多少でもイタリア語が分かれば、お世話になった方々に直接感謝の気持ちを伝えられたのにと思いました。

あと実用的な意味では数字のイタリア語も知っておけばよかったと思いました。現金でモノを買う際に金額を言われますが、全く分からず、いつもちょっと大きめの紙幣で支払っていました。

イタリアの交通ルール
まあ、常識と慎重さ、謙虚さで何とかなるといえばなるのですが、もう少しイタリアの交通ルールを勉強しておけばよいと思いました。例えば2車線のラウンドアバウトはどう走るべきなのかとか、右左折の正しいやり方とか、標識の正確な意味とか。イタリアの方は自転車に温かいので大抵譲ってくれますが、迷惑をかけていた気がします。

あと、自分は海外で自動車を運転したことがないので、そもそも発想がなかったですが、今回、スタート地点が郊外の少し離れたところにあるということでレンタカーを利用されている方がいました。車を運転できるくらい交通ルールを把握しておけば行動の幅を広げられると思いまいた。

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